マスがマスに売る時代は終わった。ニッチがニッチにでいい。

サーフィンの中級者、しかも後ろ足に乗りすぎて上達しない中級者という限りなくニッチな世界に対して、会議室で理屈しか理論しか教えませんという形から事業をスタートした私。

その後それは縦に横に広がりを見せた。

現在はいくつかの企業や団体のコンサルティングをしているが、それは全て個別対応であり提供するそれもそれぞれバラバラで細かい。ある企業へ提供しているコンテンツは、記事を作る際の構成と文言のみ、ある企業へはルートセールスに特化した『2回目以降のクライアントへの訪問手順』であったりとか細分化している。

これが可能な時代が10年ほど前に始まったが、それがますます進んでいるなと感じるのが昨今のビジネスシーンだ。

スーパーマーケットはイオン一色になり、そのイオンもくる死んでいる。スーパーがどんどん吸収合併されている時代はネットがまだ今ほど発達しておらず、ある程度お金をかけないと集客ができなかった。だから小中規模の小売は経営が苦しくなったのだ。

今はそれが一変。

個が個に対して作った手作りの一品が、確実にそれを欲しがる人の手に渡るという手段とインフラが確立したのだ。この手法を大手も大いに参考にし、これはあなただけのために作ったあなたのための商品ですよという体で商品を提供するようになった。

マスがマスに向けて提示、それが大いに売れるということももちろんあるが、規模の理論に真っ向から対抗しなくてもなんとか展開できるようになったのだ。そして、むしろニッチに売るべきだ。

先日、定期的に開催している朝市の準備をしているときひとりの男性が声をかけてきた「なにしてんねや兄ちゃんたち」年配のオッサンにはこのように失礼な声のかけかたしかできんやつが何でおおいねんと思いながらも「明日ここで開催する朝市の準備をしているのです」と答えた。

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するとオッサンは「野菜とかも売るんか?それやったら、安くせな誰も買えへんで」と言った「そうですね」とだけ答え作業を続けたのだが、その時に思った、このオッサンは客じゃないなと。

本来なら、まだはじめてまもない朝市にはひとりでも多くの人にきていただきたいとおもうので、ぜひいらしてくださいと言っていい。ところがそんな気がおきなかったと同時にひとつの考えが浮かんだのが、この人は客ではないという言葉だ。

別にそのオッサンがうっとうしいからというのではない。もしこの人がうちの朝市にきても、その人に提供できる商品がないのだ。大手スーパーとうちの朝市の差別化のポイントは新鮮さ。採れたての野菜やくだものを36時間とか48時間以内に売る。新鮮なのはうまいからね。

なので安さを求める人は客ではない。上から目線でもなんでもなく、きてもらう労力をねぎらうきもちだ。時間を労力を使ってきてもらってももったいないだけだ。

しっかりとそういった情報をコンセプトを供給しないといけないと感じた。それを機に考え結論づけたのが今回のコラムだ。

商品やサービスを売っている皆さん、あなたの誰かに向けた商品は、それを求める誰かに対して確実に届きます。その方法とインフラはほとんどタダで手に入る時代。あとはあなたがやるかどうかです。

どんどんニッチに行ってください。世界中の人間を対象にすればそれをやる人が人類のわずか0.0001%でも7000人もいるわけですから。

よろしければ是非